こんにちは、Ryoです。
今回はDELLのノートPCなら持ってたいと思う高級感があるXPS15を購入しましたので、メモリ増設とSSD換装を行いました。その内容とCrustal Disk Markでの測定結果などについて書いていきたいと思います。
1.PC概要
デザインは洗練されていて質感も良いですが、15モデルは重量が約1.8kgなので重いですから常に携帯する場合はやや大変かもしれません。私の場合は携帯する機会も多いのですがコスト的な問題(14インチ以下のXPSは更に高価)もあって、15インチモデルにしています。
キーボードはテンキーがないこともあり、キーピッチなども個人的にはとても使いやすいと思っています。
ポートやスロットについては「USB3.2 Gen2 Type-C(Power DeliveryおよびDisplay Port対応)」「SDカードリーダー」「3.5mmヘッドホン/マイクロフォン コンボジャック」
「くさび型ロックスロット」「Thunderbolt4(USB Type-C)Power DeliveryおよびDisplay port対応)」×2となっています。
その他仕様は以下のとおりです。
項目 | 仕様 |
プロセッサー | 第13世代 インテル Core i7プロセッサー 13620H (24MB キャッシュ, 10 コア, 16 スレッド,最大 4.90GHz) |
オペレーティングシステム | Windows11 Home/Pro 日本語 |
グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス インテル Arc Graphics A370M, 4 GB GDDR6 |
メモリー | 16 GB, 2 x 8 GB, DDR5, 4800 MT/s 32 GB, 2 x 16 GB, DDR5, 4800 MT/s |
ストレージ | 512 GB, M.2, PCIe NVMe, SSD 1TB M.2 PCIe NVMe SSD |
キーボード | ブラック バックライト キーボード (日本語) ブラック バックライト キーボード (英語) |
本体カラー | プラチナシルバー |
カメラ | 30 fpsで720p、HDカメラ デュアルアレイ マイク |
マルチメディア | ステレオ ウーハー2.5 W x 2およびステレオ ツイーター1.5 W x 2 = 8 W(合計ピーク時) |
シャーシ | CNC削り出しアルミニウム、カーボン ファイバー、またはグラス ファイバー素材複合パーム レスト |
ネットワークアダプタ | インテル Killer Wi-Fi 6 1675 (AX211), 2×2, 802.11ax, Bluetooth ワイヤレス カード |
プライマリーバッテリー | 90Wh バッテリー |
電源 | 100W AC アダプター, USB Type-C |
寸法 | 高さ18mm×幅344.72mm×奥行230.14mm |
重量 | 最小1.86kg |
以上がPC概要になります。
2.拡張作業
SSD(ソリッドステートドライブ)も容量UPと追加ストレージとして換装していくので作業の流れとしてはCドライブ(OS)の「クローン作業」を行い、カバー取り外し等の「分解作業」を経て「メモリ増設」「SSD換装」作業を行っていきます。
作業が一通り完了したらPC立ち上げ~確認、ストレージ動作モードの変更などについても書いていきます。
◆参考:PCをローカルアカウントで設定する
こちらの記事で解説されていますが、WindowsのPCを立ち上げる際にMicrosoftアカウントではなくローカルアカウントで設定することができます。
PCを立ち上げて最初にこの画面になりますから、そのときに「Shift」+「F10」キーを押してコマンドプロンプトを開きます。(キー設定によってはShift+fn+F10の場合もあります)
「Shift」+「F10」でコマンドプロンプトが開きます。
ローカルアカウントの設定を可能にするコマンドの「 oobe\BypassNRO.cmd 」を実行します。
このコマンドを実行することでレジストリが設定され、自動的に再起動されます。
その後、初期設定画面を進めていくと「インターネットに接続していません」が表示されますので、それをクリックし進めることでローカルアカウントで設定することができます。インターネット接続してしまうとローカルアカウント設定できませんのでご注意ください。
以上、ご参考までに。
◆クローン作業
Cドライブ(OS)を換装するSSDに複製する作業(=クローン)になりますので、換装するSSDを準備します。今回使用したものはこちらになります。
Cドライブの換装、およびDドライブ(追加ストレージ)としても換装するので、2式購入しています。
購入したSSDにクローン作業を行う前にPC側のデバイス暗号化を解除しておく必要がありますので、設定→プライバシーとセキュリティ→デバイスの暗号化を選択してトグルスイッチをクリックしオフにします。
デバイスの暗号化を解除したらSamsungのHPから「Samgung Magician」をダウンロード&インストールします。
PCへ準備したSSDを接続する必要がありますので、SSDケースを利用します。私が利用しているケースはこちらになります。
ケースへSSDをセットしPCへ接続した状態でSamgung Magicianを立ち上げてメニューの「Data Migration」を選択、ターゲットドライブにクローン先であるSSD(今回準備したSSD)を選択してスタートをクリックします。
クローン作業が完了すると「Data Migrationが正常に完了しました」と下部に表示され進捗も100%となるので、シャットダウンして次の作業に移行します。
上述したPCのデバイス暗号化を解除しておかないとスタートを押しても延々と0%から進まない状態となりますので、ご注意ください。
これでクローン作業は完了になります。
◆分解作業
カバーを取り外していきますが、ねじ形状が通常のものとは異なりますので専用の工具は必要になります。
私はドライバーセットで所有しているので問題ありませんが、なければトルクスドライバー(T5)を準備して対応する必要があります。
ネジは8ヵ所ありますので、それらを全て取り外します。
ネジを取り外し後、隙間に差し込んでロックを外していきます。この時に金属製を使用すると傷がついたりしますので、樹脂製を利用することをお勧めします。
カバーを取り外した状態は以下の画像のようになっています。中央部分にメモリスロット(2スロット)、その下側にSSDスロットが二つあります。
作業を開始する前にMB(マザーボード)とバッテリーを接続するコネクタを外します。
これで分解作業は完了なので、メモリ増設作業へ移行します。
◆メモリ増設
メモリのカバーをそれぞれ取り外します。
メモリのカバーを外し、固定している両サイドのフックを外側に開くようにして外すとメモリが持ち上がるので、スロットから取り外します。
次に準備したメモリと入れ替えていきます。今回準備したメモリはこちらになります。
スロットに準備したメモリをセットし、押し倒すようにしていくっとカチッと固定されます。その時にメモリ両サイドの切り欠き部分にフックがしっかりと嵌っていることを確認します。
カチッと音がしてもしっかり嵌っていないこともあるので、ここは要確認です。
カバーはつけなくてもセットできますが、元通りセットしておいた方が良いと思うのでメモリにカバーを被せてからセットします。
これでメモリ増設作業は完了なので、SSD換装作業へ移行します。
◆SSD換装
メイン側(Cドライブ側)のSSDから換装していきますので、SSDスロットのセットされている側のネジを外してカバーを取ります。
スロットから取り外します。
準備したSSDにをセットし、カバーを同様に取り付けてスロットへ取り付けます。
次に空きスロットへ増設用(Dドライブ)SSDをセットします。
このスロットへ取り付けるネジは付属していませんので、別に準備しておく必要があります。
ここまでで作業は一通り完了ですので、MBへのバッテリー接続コネクタを忘れずに繋ぎます。
後はカバーを元通り戻せば完了です。増設したSSDにはヒートシンクを付けられる余裕がないのでサーマルパッドを貼っていますが、なくても通常使用の範疇なら問題ないと思います。
3.PC立ち上げ~確認
◆増設/換装状態の確認
PCを立ち上げると初回は以下の画面が表示されますがContinueでOKです。
特に問題なければ通常通り立ち上がると思います。タスクマネージャーで確認すると作業内容が反映されているので問題ないかと思います。
◆Dドライブ用SSDフォーマット作業
Dドライブ用として増設したSSDは未フォーマットでしたので、フォーマット作業を行います。スタートボタンを右クリックして「ディスクの管理」を実行します。
ディスクの管理を実行すると以下画面になりますので、MBRまたはGPTを選択してOKをクリックしますが、GPTで良いと思います。
未割り当てとなるので、右クリック→新しいシンプルボリュームを選択し、画面指示に従って進めれば利用できる状態になります。
後は最初にオフ設定としたデバイス暗号化をオンに戻します。
◆ストレージ動作モード変更(RaidON→AHCI)
最初にインストールしたSamsung MagicianでDrive Detailsを確認すると下の画像のようになっていると思いますが、これはストレージ動作モードが合っていないことによるものなので、ここを変更していきます。
PCを再起動してF2キーを連打し、BIOS設定画面を表示させ、StorageからRAID OnをAHCI/NVMeに変更します。
確認メッセージはYesを押します。
AHCI/NVMeが選択されたことを確認し、変更内容を確定させてBIOS画面から抜けるとPCは自動的に再起動します。
再起動を3回ほど繰り返しながら下のような画面が表示されますが、メニューが表示されるまで静観します。
Recovery画面が表示されたらF8を押します。
次の画面で4を押してセーフモードで起動します。その後再起動すれば通常通り立ち上がります。
再起動後にSamsung Magicianを立ち上げて確認すれば正常表示になります。
ここまででPC立ち上げ~確認作業などは完了です。
4.Crystal Disk Mark測定
◆換装SSD:SamsungSSD 990Pro
換装前のSSDの動作速度測定を失念してしまいましたが、これまでの経験上では3500MB/s前後かと思いますので、約1.5~2倍にはなっています。容量も増加できて快適さも向上するので、換装の価値は十分あるかと思います。
5.まとめ
XPSの13インチや14インチではオンボードとなっているので増設作業はできない部分も多いのですが、15インチはメモリもSSDもこのように作業できてカスタマイズできますから、その点を考慮すれば多少の重量は我慢できるようにも思います。
操作性も快適で視認性やキータッチもよく、良いPCだとしみじみ思いますが、分解作業はかなりきっちりと嵌っているので焦らず慎重に作業しないと傷つけたりしますからご注意ください。
以上、XPS15 9530 メモリ増設/SSD換装などについてでした!今回の記事が何かの参考になれば幸いです。
Ryo