こんにちは、Ryoです。
今回はコストパフォーマンスの高いInspiron3030スモールデスクトップを購入しましたので、メモリ増設手順やSSD換装手順について書いていきます。また、作業完了後にCrystal Disk Mark測定を実施していますので、その結果についても合わせて書いていきます。
1.PC概要
従来のVostroのスモールデスクトップとほぼ筐体は同じようですが、フロントカバーがやや青くなっている点が違うぐらいです。個人的には黒で統一されていた方が好みではありました。
ポートやスロットについては、前面には「USB2.0ポート×2」「USB3.2 Gen1ポート×1」「USB3.2 Type-C Gen1ポート×1」「ユニバーサルヘッドセットジャック」「SDカードスロット」
背面には「USB2.0ポート×2」「USB3.2 Gen1ポート×2」「音声ライン出力ポート」「DisplayPort1.4ポート」「Ethernet LAN(RJ-45)ポート」「HDMI 1.4bポート」があります。
その他仕様は以下の通りです。
項目 | 仕様 |
プロセッサー | インテル Core i3 14100 (12 MB キャッシュ, 4 コア, 8 スレッド, 最大 4.7 GHz まで可能) 第12世代 インテル Core i5-12400 (6 コア, 18 M キャッシュ, 最大 4.4 GHz まで可能) インテル Core i5 14400 (20 MB キャッシュ, 10 コア, 16 スレッド, 最大 4.7 GHz まで可能) 第12世代 インテル Core i7-12700 (12 コア, 25 M キャッシュ, 最大 4.8 GHz まで可能) インテル Core i7 14700 (33 MB キャッシュ, 20 コア, 28 スレッド, 最大 5.4 GHz まで可能) |
オペレーティングシステム | Windows11 Home/Pro 日本語 |
グラフィックス | インテル UHD グラフィックス 730 共有グラフィックス メモリー付き インテル UHD グラフィックス 770 共有グラフィックス メモリー付き |
メモリー | 8GB DDR5, 1x8GB, at 4400 MT/s 16GB DDR5, 1x16GB, at 4400 MT/s |
ストレージ | 512GB M.2 PCIe NVMe SSD 1TB M.2 PCIe NVMe SSD |
キーボード | Dell 有線 キーボード KB216 ブラック (日本語) |
マウス | Dell 光学 マウス – MS116 (ブラック) |
光学ドライブ | トレイロード式 DVD ドライブ (DVD±RW/CD-RW) |
ネットワークアダプタ | Realtek Wi-Fi 6 RTL8852BE, 2×2, 802.11ax, MU-MIMO, Bluetooth ワイヤレス カード |
電源 | 180W Bronze内蔵電源供給ユニット |
寸法 | 高さ290mm×幅92.6mm×奥行292.8mm |
重量 | 最小4.02~最大4.72kg |
2.拡張作業
SSD(ソリッドステートドライブ)を換装しますので、先ずCドライブ(OS)の「クローン作業」を行い、その後カバー取り外し/HDD(ハードディスクドライブ)ケース取り外し等の「分解作業」を経て「メモリ増設」「SSD換装」「HDD換装」作業を実施していきます。
◆クローン作業
既設のSSDから容量UPを目的として1TBのSSDに換装していきますので、その為の事前準備としてCドライブ(OS)のクローンを作成していきます。
先ずはWindows側の「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「デバイスの暗号化」がオンになっていますので、ここをオフにします。
この「デバイスの暗号化」をオフにしない状態でクローン作業を実施すると、クローンソフトが正常に動作しない(0%から進まない等)のでご注意ください。
クローン作業を行なう上で必要なソフトウェアをダウンロード&インストールします。
今回使用するSSDは「Samsung 970 EVO Plus 1TB」ですので、ソフトウェアは「Samsung Magician」を利用します。
Samsung Magicianをダウンロード&インストールを画面指示に従って進めます。
インストール完了後、SSDケースを利用してPCへ準備したSSDを接続します。
今回利用したケースは以下になります。
ケースへSSDをセットしPCへ接続し、先程インストールしたSamsung Magicianのメニューから「Data Migration」を選択するとターゲットドライブで接続したSSDを選択することができます。
もし表示されない場合はソフト自体の再起動やPC自体の再起動を行うと選択できる場合があります。
それでも選択できない(表示されない)場合、使用しているSSDケースによっては認識されないこともあるのでご注意ください。私が利用しているSSDケースではSamsung SSDで認識できなかったことはないようです。
ターゲットドライブに準備したSSDを選択したら「スタート」でクローン作業を開始します。
クローンが完了したらPCをシャットダウンし、カバー取り外し~分解作業へ移行します。
◆分解作業
背面側の赤丸部ねじを緩め、矢印部分を手に持ち手前に引きます。
手前にスライドさせた後はカバーを上部に持ち上げるようにすれば取り外せます。
取り外した後はフロントカバーを外しますので、赤丸部のフックを取り外してフロントカバーを外します。
次にHDD取り付け用ユニットを外しますので、赤丸部のねじを取り外します。
上の作業でねじを外すと、このユニットを持ち上げるようにして長丸部分から取り外せばOKです。赤四角のねじ2か所はHDDを取り付ける上で必要な作業なので、この時点で外しておいても大丈夫です。
このようにユニットを外すことができます。
ここまでで分解作業は完了なので、メモリ増設作業へ移行します。
◆メモリ増設
HDD取り付け用のユニットを外した下側にメモリスロットがありますので、既設メモリは外します。
今回使用したメモリはこちらになります。
メモリスロットにセットしますが、両サイドのフックがカチッとしっかり嵌るようセットします。
これでメモリ増設作業は完了なので、次にSSD換装作業に移行します。
◆SSD換装
次にSSD換装作業を行いますので、赤丸部のねじを外して既設SSDを取り出します。
ねじを取り付ける支柱部分も外して移動できますので、緩めて外してから2280の位置に取り付けます。
SSDには熱対策としてヒートシンクを付けてから設置します。使用しているヒートシンクはこちらになります。
SSDのスロットに取り付けます。
これでSSD換装作業は完了です。
◆HDD換装
最後にHDD換装作業になります。
取り外してあるHDDのユニットへねじ2ヵ所取り付けますが、このねじは付属していないので別に準備しておく必要があります。
購入する場合はこちらがあると便利かと思います。
ここで使用しているHDDはこちらになります。
PCへHDDユニットを取り付け、SATAケーブル/電源ケーブルをそれぞれ接続します。
HDD固定を忘れずに行います。
これでHDD換装は完了です。ここまでで拡張作業は全て完了しましたのでカバー等をもとに戻し、電源を投入します。
◆確認~ストレージ動作モード変更作業
電源を投入すると初回は以下の画面が表示されますが、ContinueでOKです。
その後、特に問題なければ通常通り立ち上がるかと思います。
メモリ/HDD/SSDをタスクマネージャーで確認すると、それぞれ認識されていて問題ありません。HDDが未フォーマットの場合はスタートボタン右クリックで表示される「ディスクの管理」からフォーマットしボリュームを作成すれば使用可になります。
ただ、この時点でSamgung Magicianを立ち上げて確認すると以下のようになっていると思います。これはDELLのストレージ動作モードがデフォルトで「Raid ON」となっていることによるものなので、ここを「AHCI」動作モードに切り替える必要があります。
PCを再起動しF2キーを連打することでBIOS画面に入ります。その画面でStorageを選択し、RAID OnからAHCI/NVMeへ切り替えます。
確認のダイアログが表示されるのでYesを押します。
確認されるのでOKを押すとPCが再起動します。
PCが再起動を繰り返してブルースクリーンになるので慌てるかもしれませんが、3回ほど繰り返すと以下の画面になりますので「F8」を押します。
次に「4」を押してセーフモードで起動すると立ち上がりますので、その後再起動すれば通常通りPCが立ち上がります。
PC立ち上がり後にSamgung Magicianを確認すると正常表示に変わっています。NVMeドライバーはこのままでも良いですが、970EVO Plusは専用ドライバーがあるのでインストールしておくと良いと思います。
「サムスンNVMeドライバー」をダウンロード&インストールします。
指示に従ってインストールが完了すれば以下のようにSamsung表記になります。
後は最初に行った「デバイスの暗号化」を「オン」に戻します。
ここまでで一通りの作業は完了になります。
3.Crystal Disk Mark測定
◆既設SSD(NVMe BM9C1 Samsung512GB)
◆換装SSD(Samsung970EVO Plus)
容量UPとほぼ公称値の動作速度となっています。
4.まとめ
VostroがなくなりInspironが主となってきたようですが、今はメモリも16GB であったりSSDも標準搭載されているので、そのままでも問題なく利用できるケースも増えているかと思います。PC自体の操作感は快適ですし、コストパフォーマンスの良いPCです。
メモリを増設したりSSD容量を増やしたりしたいことがあれば、今回投稿したように特に難しい作業もなく対応できるので、興味があったり機会があれば参考にしてもらえたらと思います。
以上、Inspiron3030Sのメモリ増設/SSD換装についてでした!
この記事が何かの参考になれば幸いです。
Ryo