会社で使用するPCは基本的にリース契約して数年ごとに更新する事が多いですが、規模によっては個々に購入して更新する会社もあると思います。(私の勤める会社は後者です)
実際、殆どPCは中古で購入しており存分に活用させてもらってますので、今回は私が購入する際の選定基準や、メリット、デメリット、付き合い方について私見を述べてみます。
1.中古PCの購入先と選定基準
私は会社のPC管理担当もやっておりまして、購入の際はAmazonの中古PCを活用させてもらっており、これまで14台購入しています。
先ず、購入する上での選定基準としては以下です。
・メモリ 4GB以上
・HDD 250GB以上
・CPU Core2 DUO、Core i3以上で2.5GHz以上
・その他 USBポート最低3ヶ、DVDマルチ、有線LAN
・Office プリインストール(Microsoft Office2010等)
・無線LAN 内臓、外付け不問
・保証期間 3ヶ月
このスペックですと、概ね3万円以下で選定できます。
■メモリ
メモリに関しては増設前提ですので、購入しようと思うPCのメモリ増設可否等について、事前に製造元の公式HP等で確認した方が良いですね。
PCのマザーボード仕様によって最大搭載メモリ量は変わりますが、概ね8GBまで増設できれば、通常使用に於いて問題になることはまず無いです。
■HDD
HDDは用途により様々ですが、会社で社内サーバーを運用している環境であればローカルで使用する領域は250GBでも事足りると思います。ですが、選定する中で同等価格、且つ500GB仕様があればそちらに変えてます。
稀に低価格でSSD内蔵のものもありますが、使い古されたSSDだったのか以前一度購入した際にすぐに不調になった事があり、今は選ばないようにしています。必要あれば購入後に新品SSDに乗せ換えた方が無難です。
■CPU
CPUに関しては、HDDやメモリ、オフィス等で選定していくと必然的に記載したスペックになっているので、正直「いつもあまり深く考えてない」です。何故なら流通している中古PCはリース契約満了したPCの再利用が多いですから、自ずと標準的な会社で標準的に使用されるスペックになっていることが多いです。
■USBポート
USBポートについてはノート型なら標準で3個、デスクトップ型なら前面2+背面6の計8個になってますが、仕様は必ず確認します。
中古でラインナップされる3万円以下のPCは概ね5~7年前モデルなのでUSB2.0であることが多いですが、型式などを確認して公式HPなどで確認すると良いです。
■その他仕様
会社での各個人PCですので、DVDマルチドライブや有線LANポート、Microsoft Officeは必須です。私は基本的にOfficeライセンス付きのモデルを選定しますが、ここは注意が必要です。
商品紹介内容をしっかり確認すれば大丈夫なのですが、Officeと記載されていても実は「オープンオフィス」だったり「キングソフトオフィス」だったりします。私は「Micrsoft Office 20XX」であることをしっかり記載されている所から購入することを徹底しています。
ちなみにMicrosoft Officeソフト単体で購入しようとすると、約3~7万円の幅で費用が発生するので、金額だけの比較なら「中古PCごと購入した方が安い」です。
■無線LAN
デスクトップPCであれば、ほぼ実装されていないと思って良いですし、ノートPCの場合は小型の無線LANアダプターが取り付けられた状態で内蔵を匂わす「無線LAN搭載」と謳われていることが多いです。(・・・確かに外付けも搭載なので嘘ではないが紛らわしい)
私の場合、無線LANは内蔵でも外付けでも特に支障ありませんので気にしませんが、目的によってはUSBポートの使い道が既に決まっていて、購入してみたら無線LANアダプターに1個占有されてる!USB-HUB無いと駄目じゃないか!ってことになりますのでこの点を重視する場合は製造元のPCスペックを確認した方が良いですね。
2.中古PCのメリット
【導入コストが安価】
これは当然で、ここがメリットじゃなければ誰も買いませんよね。
導入コストが3万円前後、私の経験上3年は使用出来ていますから、実質800~900円/月で一台当たり運用出来ますので、法人リース月額/台に比べ約20~30%のコストで済みます。
【不要なソフトがインストールされていない】
基本的にOSと付属表記されたソフト(office等)以外インストールされていませんので、スッキリして動作も軽くセットアップも楽です。
【実用的なライフサイクルで運用可】
リース契約と同様に3年毎更新してもコスト的に勝っています。
3.中古PCのデメリット
【使用感満載の外観】
これは中古である以上避けて通れない部分ではありますが、中には許容できない程の酷いものもあります。ただ、酷いと言っても受け取り側がそう感じるだけで、販売元の言い分では大体こう記載されています。
(保証範囲外一例)
- 外観の経年劣化(色やけ、黄ばみ、シール跡等)
- 微細な擦り傷、引っ掻き傷
- ラッチ折れ、塗装剥げ、変色、キーボードの文字消え
- バッテリー関連全般(機能せずとも不問)
- モニタの輝度調整やコントラスト調整、その他調整部の劣化
これが全て網羅された状態で納品されたら、当然「嫌悪感」しか抱きません。
私が良くないなぁと思うのは、商品のコンディション表示が「非常に良い」となっていても、普通に黄ばんでいたりシール痕びっしりなんてのもありますから言葉の拡大解釈と言うか、定義そのものに問題があると思っていますが、ある一定ラインでの「妥協」が求められます。
コンディション表示が「非常に良い」なのに、購入してみたら保証範囲内とはいっても、あまりにも酷い!と感じた場合は販売元に相談するか、Amazonサポートに相談して返品することが可能な場合もあります。
私が購入してきた中で、これは・・・!!と思ったほど酷い外観は1台だけでしたね。ただ用途が生産現場で使用するデータ収集目的だったこともあり、そのまま使用しましたがAmazonサポートには連絡して、コンディション表記の「非常に良い」について問題提起をさせていただきました。
いただいた回答は「サイト管理者へ連絡する」と「返品するならしてもいい」という内容でしたので、困ったらAmazonサポートにご相談するのが良いと思います。
【故障・初期不良】
購入した14台中で初期不良1台、軽故障1台、重故障1台発生しています。
「初期不良」
- モニタ不具合で接続しても画面が表示したりしなかったりした為、販売元に相談し交換。
「軽故障」
- 保証期間外にデスクトップPC前面のUSBポートが通信エラーとなって認識しないことが度々発生した為、USB3.0を増設して対応しています。
「重故障」
- 保証期間外の4ヶ月目に突然画面がフリーズし、その後電源を入れてもBIOSが立ち上がらないという状況の為、おそらくマザーボード辺りの故障。
保証期間内であれば無償で交換してもらえますので良いのですが、大体どこも長くて3ヶ月の保証なので、それ以降の故障は自力で修理するか、買い替えになるリスクはあります。。。なので、
やはりバックアップは怠らないのが一番です(・・・と自分に言い聞かせる)
【Officeソフトのライセンス認証不備】
通常であれば何も問題は発生せず、プリインストールされていてそのまま使えます。何故か購入した中で1台だけライセンス認証ウィザードが表示され、インターネット認証が出来ず、Microsoftサポートへ電話認証を行いましたが、「他PCで使用中となっており認証出来ない」と言われたことがあります。
結果的には販売元に連絡し、新たなプロダクトキーを発行してもらい認証が無事完了しています。
販売元によっては、購入時にプロダクトキーが同梱されていないこともありますので、必ずチェックし無ければ要求するという手間が発生することもあります。
要するに中古PCは
「見た目とメンテナンスの手間がかかる」
ということがデメリットなんだと思います。
4.中古PCとの付き合い方
導入コストの安さと引き換えにデメリット部分が漏れなく付いてきますので、「デメリットもセットで導入するもの」と認識してメンテナンスしながらPC自体に詳しくなっていけると前向きに考えて付き合うのが良いと思っています。
その手間やリスクが嫌だ!という場合は中古PCは見送ったほうが無難です。
ただ実際は何事もなく安定稼働するPCの方が多いですから、故障したPCは私の「引きが強い」だけのような気もしますけどね(笑)
リース契約や新品の導入に問題ない環境であれば越したことは無いのですが、環境的に費用が多くかけられない場合は上述を踏まえて検討されてみても良いかと思います。
以上、私の実使用経験を踏まえた雑感でした!何かのご参考になれば幸いです。
Ryo